京大卒りけじょママのはじめて子育て

お金とストレスをためない暮らし、時間をかけすぎない知育をテーマに未就学児3人育児中!2023年夏、長男2024年度国立小受験に向けてゆるーく始動開始。

非都市圏で中学受験を経験した私が、都内で男子を中学受験させるべきか考えてみた

幼稚園受験、小学校受験、中学校受験、高校受験、大学受験・・・皆さんはどのタイミングでお子さんに受験にチャレンジさせようと思っていますか?育ってきた環境が違えば違うほど、夫婦で意見が分かれがちなお受験問題。我が家は、幼稚園、小学校は受験させるつもりはありませんが、中学受験をさせるかどうかについては今後の検討事項になっています。(幼稚園・小学校の受験の検討についてはいつか別記事で書きたいと思います。)

 

ちなみに、中学受験に向けて、都内で4年生から塾に通うと3年間で200万円超、私立中学に通わせると1年間で100万円前後の学費がかかります。中学受験させるなら、お金のあまりかからない今の時期からある程度準備が必要ですね。そういう意味でも早めに決めておきたい事項ではあります。

中学受験経験有の私と中学受験未経験の主人

例にもれず、我が家も育ってきた環境が違う夫婦です。私は関西圏で幼稚園、小学校と私立大の附属に通い、中学受験して私立中高一貫校に通いました。一方で、主人は小学校から高校までずっと公立。

私は、中学受験させたい派。その理由は以下のとおりです。

・小学校では習わない知識を得ることができ、難しい問題を解くことができて、中学受験が単純に楽しかった

・小学生のうちから勉強する習慣をつけることで、その後勉強(受験勉強以外も含め)が苦にならなくなるんじゃないか

・中高6年間の友達は一生の友達(社会に出てからも同じような境遇にいるので疎遠になることがない)

主人は、

・中学受験を経験した大学の友達たちは地頭が良い子が多い気がする

・自分自身公立小学校や中学校の勉強では力を持て余しているかんじがあった

 とのことで中学受験に消極的ではないものの、本当にすべきかは検討が必要と思っているらしい。というわけで、私なりに子供たちに中学受験させるべきか再度検討してみました。

 

中高一貫校男子校の教員をしている友達に聞いてみた

都内中高一貫校男子校(超難関校ではない二番手校)の教員をしている友達に、男の子は中学受験すべきか聞いてみました。彼女は、都内在住で、大学受験をゴールに見据えれば、男の子は高校受験で十分だと思っているらしい。その主な理由二つで、①男の子は6年間ずっと真面目に勉強し続けることはほぼ不可能なので、大学受験に向けては3年間で一気に頑張らせるほうがコスパがいいから、②都内には名門の公立高校や高校から編入できる私立高校がたくさんあるから。

彼女曰く、中高一貫校に子供を通わせるなら、男の子の定期試験の成績はアップダウンするもの(要は中だるみ)だと割り切り、親が試験の成績で一喜一憂することなく、子供を信じて長期的に見守ることが重要らしい。うーん、これは難しい(笑)でも、中高時代には、勉強だけでなく、他の課外活動等勉強以外の経験も積んでほしいので、「試験の成績で一喜一憂することなく、長期的に見守る」、肝に銘じておこうと思っています。

 

一緒に中学受験した男の子たちのその後を振り返ってみた

高校生になって全国模試を受けると、成績優秀者欄に見たことある男の子の名前がうようよ・・・小学校時代に同じ塾に通っていて面識があったり、面識はなくても中学受験の模試の成績優秀者欄で見たことのある名前だったりして、「順調に成長してるなあ」と親戚のおばちゃん感覚で嬉しくなった記憶があります(笑)。

一方で、小学生の時はめちゃめちゃ頭が良くて超進学校に進んだにも関わらず大学受験では大失敗して音信不通になっていたり、逆に小学生の時はぱっとしなかったのに大学で再会すると立派な青年になっていたり、中学受験での成績や結果が必ずしもその後に結びついている訳ではないのが男の子。成績の良い子は中高6年間基本的にずっと安定している女の子とは大違い。

男の子を持つ母親としては、中学受験の結果が良い意味でも悪い意味でもその後の人生を左右するものではないことを認識しておく必要があるなあと思っています。

 

柳沢幸雄氏(開成の校長先生)の本を読んでみた

ハーバード大、東大で教鞭をとり、現在は開成中学・高校の校長先生をされている柳沢幸雄氏の「なぜ、中高一貫校で子どもは伸びるのか」を読んでみました。

なぜ、中高一貫校で子どもは伸びるのか(祥伝社新書)

なぜ、中高一貫校で子どもは伸びるのか(祥伝社新書)

 

前提として、彼は学校を勉強する場ではなく「一人で生きていく力を身に着けるために、人間関係や社会を学ぶ場所」だと考えており、彼の考える中高一貫校のメリットは以下のとおりです。

中高一貫校のメリット「縦のライン」

年長者や年少者との縦のつながりが希薄な現代においては、中高一貫校の縦の繋がりが大変貴重。4~5歳年上の「お兄さん」たちからは、2~3歳の年上の生徒たちからは得られないような学びや気づきを得ることができる。子供の発達段階においては、教え、教えられるという経験が非常に重要で、これによって子供は成長していく。

開成高校では行事等で縦の繋がりを作りやすい環境なのかもしれないが、普通の中高一貫校に当てはまるかといわれれば疑問。少なくとも私には憧れの先輩もいなければお世話になった先輩も後輩もいませんでした(帰宅部だったからかな)。

※日本の戦前の旧制中学(5年制)やイギリスのパブリックスクール(5年制)のように、第二次性徴が始まり大人への助走期間であるこの時期はある程度のスパン(5~6年程度)で集団生活を行うのが望ましい。現在日本が中学、高校と別れているのは戦後の義務教育制度の弊害(当時は国家財政が厳しく、個々の世帯の家計の担い手として子供は重要だった。現在は時代が変わり高校進学率98%だというのに未だ高校を義務化していない。)だというのが筆者の主張。

中高一貫校のメリット「受験を意識しない授業内容、カリキュラム」

高校受験がないので、授業進度にゆとりができるため、授業の内容の周辺知識や更に深めた授業を展開できる。

→これは納得。私は理系でしたが、日本史の先生が色んな小話を交えてくれる授業が面白く日本史が大好きでした。受験勉強のためだけに日本史を選択している同級生たちには不評でしたが。。

中高一貫校のメリット「思春期の子供を見守ることのできる教師陣」

仮に途中で勉強しなくなった生徒がいたとしても、すぐに指導し注意するのではなく「勉強が手につかない理由が何かあるのではないか」と考えじっくり変化を見守ることができる。これは、6年間で紆余曲折を経て成長していく過程を見てきた経験があるからこそできる(開成は6年間担任は持ちあがり制)。

→たしかに高校受験があると内申点もありますし、中学時代に少しでも成績が下がったりすると教師としてはハラハラしてしまいそう。6年間でちゃんと大人になってくれればいい、という長期的な視点を持った教師がいるのは中高一貫校ならではなのかも。保護者としては少し物足りなく感じる部分もあるかもしれないですけど(笑)

 

その他、男子校を勧める理由、公立中高一貫校が増加している背景、親の心得等も記載されていて興味深かったです。例示がすべて開成の事例なので、すべての中高一貫校に必ずしも当てはまる内容だけではないですが、子供が開成を受験する可能性のある保護者は一度読んでおいてもいいと思います。

あと、昨年末に彼が東洋経済のコラムで、

「男の子の環境は、鶏口牛後(鶏口と為るも、牛後となる為かれ)ではなく、牛後が良い。早くから負ける経験をし、その失敗から立ち直る際に自分を徹底的に見つめなおし試行錯誤する経験こそが真の自己肯定感を生む」

と仰っていて、これは男の子をどのような環境で育てるべきか悩んでいた私にとっては良記事でしたのであわせて紹介します。

https://toyokeizai.net/articles/-/321523

 

結論

私としては、子供たちの小学校生活の様子を見ながらではありますが、やはり中学受験に挑戦させたいと思っています。主人も「中学受験はある程度親主導でやるものだし、やると決めたら家族全員でサポートして頑張るしかない」と言ってくれています。来るその時に向けて、子供をしっかりサポートしながら一緒に頑張れる母親になりたいと思っています。

とはいえ、勉強が嫌いだったり、親との絆がしっかりできていなかったりすれば、中学受験に踏み切ることはできません。今の時期はしっかり愛情を伝え、たくさん遊びながら、読み・書き・知識の土台をしっかり作りあげられるように、日々子供たちとの時間を大切にしていこうと思います。